自動車の未来を表すコンセプトカーは、自動車の技術や夢が詰まった車です。モーターショーへ展示するために作られたコンセプトカーは、量産車では出来ないようなこだわりを発揮しています。それぞれのメーカーが示したい性能を存分に表したコンセプトカーの部品もまた、新たな性能やデザインを示しています。自動車業界の進化に新たなコンセプトカー部品は必要不可欠です。
この記事では、次世代の自動車開発に向けたコンセプトカー部品についてご紹介していきます。
コンセプトカー部品の特徴
モーターショーなどに展示する目的で制作されるコンセプトカーですが、コンセプトカー部品にはどのような特徴があるのでしょうか。
方向性を打ち出したコンセプトカー部品
コンセプトカーは、自動車メーカーとして今後どのような自動車を製作していきたいか、どのようなデザインを打ち出していくのか、といった方向性をアピールするために作られます。そのため、コンセプトカー部品もまた近未来的なデザインであったり、これまでの自動車には無い要素を採り入れてあったり、実際に販売されるモデルとは違った部品が使用されることもあります。
コンセプトカー部品を製作するには
現在流通している量産品では実現が難しい材質や形状のコンセプトカー部品が必要となることもあるでしょう。そのような時には、試作メーカーに相談してください。今まで自動車用に量産されてこなかった材質の部品であっても、製造方法や特性を熟知した試作メーカーの協力があれば、自動車メーカーとしての枠を超えた設計・開発が可能です。
具体的なコンセプトカー部品
実際に量産可能かどうかは二の次にして、コンセプトカーであれば一つひとつの部品に理想を投影できます。自動車好きを唸らせる斬新で魅力的なボディであったり、大容量エンジンを搭載したり、新しい材質にチャレンジすることも可能です。
自動運転やAI機能を見据えたコンセプトカー部品
AIやドライバーの状態が感知できる部品を搭載し、より安全な運転を追求するコンセプトカーもあります。シートにセンサーを内蔵することで車内にいる人間の感情を把握し、車内環境を整える機能も開発されています。オーバーヘッドコンソールにもカメラを搭載することで、快適な車内環境を作り出すことが可能です。AIと連動した部品の需要はさらに高まっていくでしょう。
ボディや内装、その他のコンセプトカー部品
ハニカムボードや吸音材、サンドイッチボードなどの部品も、新たな素材を使用することで環境問題に配慮した部品が生まれています。
電気自動車やハイブリッドカーなどの電池部品も、さらなる進化が期待されている部品です。特に燃費の向上と小型化は重要視されています。非接触充電についても開発が進んでおり、部品の技術も進んでいます。
軽量で高性能であるCFRPをコンセプトカー部品に
コスト面で量産が難しいとされている素材CFRPはカーボン系の素材です。CFRPは従来の鉄系金属よりも非常に軽量であり、鉄系の金属部品をCFRPに置き換えるだけで重量は約半分になるとされています。現状ではレーシングカーや一部の自動車のみに使用されているCFRPですが、その優れた性能は一般の車両へも広がっていくことが期待されています。
CFRPの性能
CFRPは航空機のボディなどにも利用されている素材です。金属に比べて軽量でありながら、金属と同等の強さも併せ持ち、腐食しにくいという特性があります。またCFRPは樹脂系の素材であるため、金属よりも振動を減衰させる効果があります。衝撃エネルギーを吸収する性能も金属より強く、既存の金属製自動車部品では実現できなかったコンセプトを打ち出すことも可能です。
CFRP化が期待される部品
CFRPは車体のさまざまな部分で使用が検討されています。以下、一例です。
- ルーフ
- ボンネット
- エンジン
- バンパー
- ドア
- ホイール
鉄製部品や、アルミなどの非鉄金属部品からCFRPへと変更することで、強度を保ちながら軽量化を図れます。ただしCFRPはこれまで金属に用いられてきた溶接方法では溶接できません。CFRP製の部品を使用するには、設計段階からCFRPに適した設計が必要となってきます。CFRPに特化した部品製造企業と手を組むことで、CFRP素材を的確に採り入れられます。
まとめ
自動車の将来を見据え、新たな挑戦を打ち出していくことがコンセプトカーの役割です。ひとつの大きなコンセプトを実現するため、コンセプトカー部品もまた日々の挑戦が必要となってきます。実現したい社会に合わせて作られたコンセプトカー部品は、より良い世界を作る基礎となるでしょう。コンセプトカー部品は自動車メーカーのみならず、材料の特性や加工方法を熟知した部品メーカーとの協力で最適な部品が生まれます。
静岡県御殿場市にあります「株式会社SHAPE FIELD」では、コンセプトカー部品の製造を行っています。CFRP成形による部品作りを得意としており、これまでレーシングカー部品や医療用機器、各種製品の外装パーツなどを製造してきました。CFRPを用いたコンセプトカー部品の製造をお考えでしたら、ぜひ「株式会社SHAPE FIELD」までご相談ください。少数精鋭の業務体系を取ることにより、コスト削減と納期短縮を実現いたします。